認知症かな?と思ったらまずやること4ステップ

認知症の疑いがあっても、すぐに介護状態になるわけではありません。
でも早めに相談すれば、心身・お金・家族のストレスの備えができます。
まずは「診断→相談→申請→ケアプラン」の流れを整理しましょう。

祖母が認知症と診断されても、すぐに介護が必要になるわけではありませんでした。
祖母は物忘れがある以外は、普通に生活できていたからです。
しかし、”認知症”という診断結果は軽度であっても、私たち家族としては戸惑いが大きく不安になりました。
実際に私の母も、祖母が”認知症”と診断を受けた後、(やっぱりね)と思うのと同時に、何をすればよいのか分からず困っていました。
① 認知症かも?と思ったら病院へ
→ 最初にするべきは「自己判断をしない」こと。
- かかりつけ医に相談し、必要があれば認知症専門外来(もの忘れ外来)を紹介してもらう。
- 認知症と似た症状(うつ病や甲状腺の病気、薬の副作用など)もあるため、専門的な検査が必要。
かかりつけ医 → 物忘れ外来へ
物忘れ外来で行う主な内容
・物忘れの内容・頻度・変化
・日常生活の様子(買い物、料理、金銭管理など)
・気になる行動(同じ話を何度もする、怒りっぽくなる 等)
・家族の困りごと
・血液検査
・認知機能検査(簡単なテスト)
・診察
病院に行きたくないときの工夫

最初、祖母には”認知症の疑いがあるから”という理由はなるべく伏せていました。
伏せた状態で病院に連れて行くのは難しかったです。
「どこも悪くないから病院に行かない」という祖母。
なので、風邪の症状があったとき祖母を病院へ連れて行きました。
そして物忘れ外来も受けられるように段取りをつけてもらったようです。
かかりつけ医がいない場合は地域包括支援センターへ。
地域包括支援センターは場所によって得意とする分野に差があるようです。
最寄りの地域包括支援センターの特徴を事前に押さえておくのがポイントです。
② 診断されたらどうする?
病名がついても生活OKな場合も
うちの祖母がそうでした。
認知症の症状は少しずつ広がっていますが、初期のころは身の回りのことは自分でしていました。
今はガスは使って料理をしません。
でも炊飯器でご飯は炊きます。おかずはお惣菜を買ったり、工夫しながら日常生活を送るようにしています。
緩やかな治療と自立支援の考え方

「認知症」と診断された場合でも、軽度認知障害(MCI)や初期の認知症など、段階があります。生活に大きな支障がない場合は、「すぐに治療」よりも、「予防的ケア」や「生活の見直し」が重視され、今後の進行をゆるやかにするための生活習慣のアドバイスを受けることも。
- 市区町村が運営する 地域包括支援センター は、介護に関する総合窓口。
- 認知症ケアや制度利用の流れ(介護保険申請・支援体制)を案内してくれます。
②と同様、最寄りの地域包括支援センターの特徴を事前に押さえておくのがポイントです。
③ 介護保険を利用する流れ
地域包括支援センターに相談
「どこに相談したらいいか分からない」というときにまず頼るべき窓口。
・介護保険の相談
・ケアマネージャーの紹介
・高齢者の悩み相談
・サービス利用の案内
・家族のサポート
要介護・支援認定を申請 → ケアプラン作成
- 要介護認定を受けるためには、本人または家族が市区町村に「介護保険申請」を行います。
- 同時に、主治医の意見書の提出も必要(これは病院側が対応)。
「支援があれば生活が安定する」と医師が判断した場合は、介護保険の申請を勧められることがあります。
しかし、認知症だからといって必ず介護サービスを利用しなければいけないわけではありません。
本人と家族の希望を尊重して決めていきます。
④ ケアマネージャーがつき、「ケアプラン」を作成する
- アセスメント(聞き取り)→ ケアプラン原案 → サービス担当者会議を経て、介護サービスが開始。
- 在宅介護や通所介護(デイサービス)、必要に応じた支援がスタート。
要介護1~5の方は居宅介護支援事業者へ。
要支援1・2の方は地域包括支援センターへ。
家族ができること・準備
お金・保険・書類整理
・銀行口座や引き落とし先を一緒に整理する。
・キャッシュカードの暗証番号を忘れてしまうと凍結の恐れが。
・家族が代理で動けるように「代理人カード」「成年後見制度」の検討を。
・医療保険、介護保険、生命保険などに加入しているかチェック。
・契約者本人が理解できるうちに保険証券を整理&解約や請求の確認。
・戸籍、年金手帳、保険証、不動産関係の書類などをまとめる。
・「いざという時どこにあるか」把握しておく。
気持ちや生活の見直し
- 本人の気持ちを尊重することが何より大切。
- 金銭面(介護費用・保険)、親族との連絡体制、支援できる範囲などを話し合っておくと◎。

祖母とのやりとりで気をつけようと決めたことは”会話”です。
①ゆっくり・はっきり話す。
②否定しない。
③「それさっきも言ったよ・やったよ。」と言わない。

ひ孫たちにお小遣いをくれる祖母ですが、お小遣いをあげたことを忘れて3回ほどお小遣いを渡そうとしたことがありました。
その時の声掛けは未だに悩みます(笑)
経験から伝えたいこと(まとめ)

認知症ってすごく大変なイメージがあり身構えてしまいますが、初期であれば一人での生活は可能なんだと知りました。
もちろん不安ではありますが、すぐに寝たきりになるわけではないので地域のサポートを頼りながら、祖母を支えていけたらと思っています。
認知症の診断は、本人だけでなく家族にとっても大きな分岐点です。
でも、一つひとつ進めていけば大丈夫。
地域には支えてくれる専門家がいて、制度も整っています。
「どうすればいいか分からない」そんな時は、まず誰かに相談することから始めましょう。
このブログでは、私の実体験をもとに「次にすべきこと」を発信していきます。
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